チュニジア・チュニスの襲撃テロを受け、現地に拠点を持つ日本企業は社員の渡航中止や情報収集などの対応に追われた。アフリカ市場は成長が見込まれ、進出企業も少なくない。テロの脅威が拡大する中、社員の安全確保などのリスク管理が急務になっている。
自動車部品メーカーの矢崎総業は現地拠点でワイヤハーネス(自動車用電線)などを生産・販売している。テロ発生を受け、渡航する社員が多いドイツの欧州法人が、渡航の一時中止を指示したという。同社は世界各地に展開しており、「海外の安全対策には常に取り組んでいる」と気を引き締める。チュニスで現地企業とトラックの組み立て生産を行う三菱自動車は「工場の稼働停止の情報は入っていない」と話す。日本人駐在員はいないというが、社員に注意を呼びかけている。
人口が多く、豊富な資源を持つアフリカは、アジアや南米に続く成長市場とされる。日本企業は今後、インフラや自動車など幅広い分野でビジネスが見込まれる。
外務省の海外在留邦人数調査統計によると、日本企業の事務所や現地法人は12拠点ある。伊藤忠商事の現地法人には、日本人駐在員もいるという。このため同社は「連絡を密にとりつつ、情報収集や安全確保に努めている」と説明した。