だが、これが改革の“雪解け”により変わってきた。
それを象徴する一例が「狭小部塗装」。文字通り、狭くて複雑な部位への塗装を施すものだ。
従来は、デザインを優先したユニークな設計を開発部隊がしても、既存の塗装設備で対応できない形状ならば、冒頭のようにその図面は生産技術部隊によって破棄されていたという。「工場での作業を難しくさせる設計を排除したのは、生産ラインに働く従業員を守る必要が私たちにはあったため」と生産技術部の同幹部はかつてを振り返る。
新たに開発した「狭小部塗装」では、「ユニークなデザインを商品に生かすため、対応できる塗装はできないか」と開発と生産技術とが同じテーブルで話し合いをもったことから、生まれていったという。
かつては反目していた開発部門と生産部門が知恵を絞り合い、エアガン状のノズルから吹きつけができる小型の塗装機をつくりあげたのだ。しかも投資額も極めて小さく、熟練者でなくとも扱えるような工夫もした。すでに、クロスカントリー車である「ランドクルーザープラド」のフロントバンパー部品のシャープで細かな形状部に実用化されている。