アローラ氏とは一体どんな人物なのか。故郷はネパールと国境を接するインド北部のウッタル・プラデーシュ州で、父親はインド空軍の軍人。1968年2月に生まれ、ヒンズー教の聖地で知られるバナラシのバナラシ・ヒンズー大学で電気工学を学んだ。渡米して奨学金を受けながらボストン大学で理学修士号、ノースイースタン州立大学で経営学修士(MBA)を取得。さらに公認証券アナリスト資格も得て、卒業後は通信業界アナリストとして活躍した。
能力高く評価
その後、Tモバイル・ヨーロッパでCMOや取締役を歴任。2004年にグーグルに転じた。グーグル共同創設者でCEOのラリー・ペイジ氏は「グーグル社員はもとより、私にとっても類いまれなるリーダーだ」と、アローラ氏を高く評価。グーグルでは最高額の報酬を得ていたとされ、年収は最高で5000万ドル(約61億8000万円)以上だったとの報道もある。
孫氏がアローラ氏に初めて会ったのは10年頃だったようだ。グーグルの検索エンジンを導入するため、日本のヤフーの会長だった孫氏が交渉した相手がアローラ氏だった。