「副社長の頃が楽だった…社長しんどい」 重責解放されたシャープ高橋氏の3年間 (3/7ページ)

2016.7.23 17:00


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 また、事業にも追い風が吹いた。太陽光事業は、固定価格買い取り制度でパネルの需要が高まり「バブっている状態」(元幹部)となり黒字に転換した。液晶は、中国で成長の最中にあったシャオミ(北京小米科技)に対する売り込みに成功。看板商品である高精細な「IGZO(イグゾー)」が売れた。フル稼働すれば世界中のスマートフォンのパネルが作れてしまう、諸刃の剣となっていた亀山第2工場(三重県亀山市)の稼働率が軌道に乗り、この年最終損益で115億円の黒字を確保した。前年度に5千億円以上の赤字を計上したことに比べれば、劇的な回復にも見えた。

 2年目、社内に「気の緩み」?

 ただ、これらの事業は市場環境に左右されやすく、その成功は一過性のものに過ぎなかった。液晶、太陽光とも市場環境自体が変動の大きい産業なのである。その液晶、太陽光事業のリストラに踏み切れなかったことが、経営危機の再燃につながっていく。

 もうひとつの経営の“地雷”となっていたテレビ事業への判断も甘かった。26年7月に行われた取材会。売却が再三検討されていたメキシコのテレビ工場について問われると、高橋氏は「今もうかっているのに、売ったら株主代表訴訟起こされます」と答え、売却しない方針に転じた。

テレビが売れたり、売れなかったりという中で経営判断が揺れ…

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