
シーテックの会場で公開されたオムロンの卓球ロボット【拡大】
実際に、展示からもその一端はうかがえる。例えばギネス世界記録に「最初の卓球コーチロボット」として認定された「フォルフェウス」は、最先端のAI技術「時系列ディープラーニング」を実装。卓球ラリーの最中に対戦相手の卓球の上手、下手を瞬時に判断、相手のレベルに合わせた返球を行うことで、対戦相手の成長を図る。
機械が人の目的に合わせる“協働”から、機械が人を理解して、人に最適な支援を行う。そして、人の能力を高める“融和”へと進化した未来を表現するコンセプトマシンといえる。
◆「モバイルロボットLD」登場
こうした技術は、早くも実用の段階を迎えている。
オムロンが来年1月に発売する搬送ロボット「モバイルロボットLD」は、独自のAIを搭載。人や障害物を避けながら最適なルートを自ら考え、決められた場所に荷物を届ける。工場や倉庫、研究施設など、さまざまな環境下での利用が見込まれている。
搬送ロボットは、あらかじめ設定されたプログラムに従い床に引いたライン上を移動する、といったものが一般的だ。移動する場所の地図入力や設定に手間がかかるといった課題もある。
その点、「モバイルロボットLD」はレーザースキャナーで自ら動作環境を把握し、移動可能な範囲の地図を自動的に作成する。地図とスキャナーの測定結果を照らし合わせて自らの位置を特定、人や障害物を避けつつ最大130キログラムの搬送物を運ぶ。こうしたロボットを生産ラインに投入することで、生産ラインのレイアウトは自由度が高まるとともに、生産品目に合わせて自動的にライン構成を変更する、といったことも可能になる。