調査結果によると、最も被ばく量が多いグループの平均総線量は600ミリグレイ(質量あたりのエネルギー吸収量を表す単位。本調査の場合、シーベルトと同じ値と考えてよい)を超えており、また年間線量が最も高いグループは年平均14.4ミリグレイに達するが、いずれも発がんリスクの増加は観察されなかった。
中国の調査でも同様の結果
このような高自然放射線地域の疫学調査は、1972年に中国政府によって広東省陽江地区で開始されたのが始まり。ここでも放射線量の測定だけでなく住民への健康影響を調査し、80年に「通常の放射線レベルの地域(対照地域)と比較してがん死亡は増えておらず、むしろがん死亡率が低くなる傾向がみられた」との結果が報告されている。中国での調査は92年から日本との国際共同研究という形で進められ、98年からインドを加えた国際共同研究に発展した。
インド・ケララ州カルナガパリ地区での疫学調査の結果は、先行する中国での調査結果とほぼ一致している。