【川内原発再稼働へ】地元歓迎「明日にでも」 住民同意プロセス、他の地域も注視 (2/2ページ)

2014.7.16 22:57

九州電力の川内原発=1月、鹿児島県薩摩川内市

九州電力の川内原発=1月、鹿児島県薩摩川内市【拡大】

 規制委による審査を待つほかの原発立地自治体の担当者は、こうした川内原発をめぐる動きを注視する。

 中部電力浜岡原発のある静岡県御前崎市の担当者は「火山や地震、津波など地域によって懸念材料が異なるが、今回の規制委の判断を尊重したい。住民同意に向けどのようなプロセスを踏むのか、今後の川内を注意深く見ていきたい」と話した。

「弾みになれば」

 「原発が動かなければ、ここは陸の孤島」。新潟県柏崎市で民宿を経営する女将(おかみ)(71)はこう嘆く。東京電力柏崎刈羽原発から約5キロの宿は、原発関係者の長期滞在でにぎわってきたが、16日も宿泊客はゼロ。「宿も弁当店もスーパーも全部、ダメ。原発以外に客を呼ぶ方法はないし、ほかの地域の人のエネルギー不安だって少なくなる。川内の例が弾みになればいいが」と期待を込めた。

 関西電力高浜原発がある福井県高浜町の観光協会関係者(62)は「観光面だけ見ればマイナスかもしれないが、原発なしでは仕事がない人も多い。安全確保が前提とはいえ、地域のことも考えてほしい。川内がうらやましい」。東北電力東通(ひがしどおり)原発が立地する青森県東通村の越善(えちぜん)靖夫村長は、川内の申請から約1年もかかった点について「事業者との適切な対話がなされていないことが大きな要因」と指摘、規制委に審査姿勢を改めるよう求めた。

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