【原発再稼働と日本のエネルギー】対談インタビュー この人に聞く(下) (3/8ページ)

2015.10.15 05:00

田原総一朗氏

田原総一朗氏【拡大】

  • 春香クリスティーンさん

 ◆使用済み核燃料処理 無責任な国会議員

 春香 国のエネルギー政策という大きな問題だけに、もっと政府が前面に立って説明することが、国と国民の意識のズレを埋める一歩になるということでしょうか。

 田原 その通りです。例えば、原子燃料サイクルの一環として、青森県六ヶ所村で使用済み核燃料の再処理を行うことにしています。これは、原子炉から出た使用済み核燃料の中から使用可能なウランやプルトニウムを取り出すというものです。また、プルトニウムは福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」の燃料として発電することになっている。「もんじゅ」は消費した量以上の燃料を生み出すことができる、つまり使えば使うほどプルトニウムができてくると言う「夢の原子炉」と言われてきました。ただ、1995年にナトリウム漏れ事故を起こしてから止まったまま。その後も点検漏れなどがあり、現時点で稼働の見通しがついていません。こういう問題を国としてどうするのか。それから使用済み核燃料が現在1万7000トンもありますが、この処理をどうするのかという問題も決着していません。これは、現世代で解決の道筋をつけるべき問題なのに、国会議員も責任意識を持っていないんですよ。

 春香 小泉純一郎元首相の「脱原発」発言の背景にも、使用済み核燃料の最終処分問題があるようですね。

 田原 小泉さんはフィンランドに行って、地下400メートルにある使用済み核燃料を保管する現地の施設を見てきた。これを無害化するのに10万年もかかることを知り、これではダメだとなったのです。小泉さんが反原発・脱原発を訴えるのは一向に構わないが、実はこれも無責任な話なのです。では、現時点で日本にある1万7000トンの使用済み核燃料をどのように処分するのか。この点については何も言っていないわけです。

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