排出量の計38%を占める米中両国は3月の首脳会談で、年内に国内手続きを終える方針を表明。また、3.8%の日本も来年の通常国会で議論が進む見通しだ。加えて、署名式に世界196カ国・地域の大半が参加することから、「発効はほぼ間違いない」(環境団体関係者)との見方が強い。
一方、協定の発効後、各国は削減目標を5年ごとに見直すよう求められる。2020年末に開かれる気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の9~12カ月前に新たな目標を提出する規定のため「18年には議論を始めないと間に合わない」(環境省幹部)という。
日本の現行目標は「30年度に13年度比26%減」。また、政府が3月にまとめた新しい地球温暖化対策計画には「50年に80%減」という長期目標も併記されており、見直し時には2つの目標の整合性が焦点になる。
ただ、80%削減には年間43兆~72兆円の削減費用が必要との試算もあり、「環境技術の飛躍的な進歩がなければ実現は不可能」(経済産業省幹部)とされる。
政府は2年後に迫った見直し協議で、経済への打撃を抑えるため現実的な目標をつくれるかが問われる。