核家族や単身世帯では、家での看取(みと)りは困難に見える。厚生労働省は平成24年度に重度の人の在宅生活を支えるため、看護師や介護職が24時間態勢で訪問する「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」を創設した。介護保険の枠内で使う都会型のサービスだ。
だが、25年度に283保険者(市町村)の実施を見込んだものの、26年1月時点の実績は187保険者どまり。本人の希望に添って家での看取りができるかどうかは当面、この普及にかかっている。
花戸医師は看取り体験の薄さもハードルの一つだと指摘する。「身近な人の臨終にすら立ち会ったことのない人がほとんど。中には、病院か施設で看取るのが家族の役割と理解している人も多い。死をタブーにしないことが在宅看取りには必要なように思います」