東京タワー、ライトアップ誕生までの苦闘 照明デザイナー・石井幹子さん (2/5ページ)

2014.5.4 18:08

「ライトアップは人に元気を与えるもの」と話す石井幹子さん(宮川浩和撮影)

「ライトアップは人に元気を与えるもの」と話す石井幹子さん(宮川浩和撮影)【拡大】

  • 2020年東京五輪・パラリンピック開催決定を祝い、五輪カラーに染められた東京タワー=平成25年12月15日(早坂洋祐撮影)

 でもその後、新宿副都心に超高層ビルが林立し、池袋にも高さ240メートルのサンシャイン60が登場。東京タワーの存在はかすんでいきました。

 東京タワーを運営する日本電波塔の当時の社長、前田福三郎さんが私のデザイン事務所にいらっしゃったのは、ライトアップが始まる2年前。「照明を考えてください」。ライトアップが何か、まだ日本でほとんど知られていない頃です。

 東京タワーに照明が全くなかったわけではありません。塔の稜線(りょうせん)に沿って電球がポツポツと付いていたのですが、ところどころ切れている。これは寂しい。いろんな場所から塔を観察するうち、強く思ったんです。「昼より夜の方がきれい」って言われたい、と。

 パリのエッフェル塔に比べ、戦後の資材不足の中、鉄材をかき集めてつくった東京タワーは骨組みが華奢(きゃしゃ)。日本には台風や地震の危険もあるし、照明設備に過大な重量はかけられない。苦労しつつ、鉄骨の内側に投光器を取り付けて照らし上げました。貴婦人が裳裾(もすそ)を広げたような、美しい構造を見せるためです。

ある夕暮れ、山手線に乗っていると、小さな男の子が窓の外を見て…

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!