【日曜講座 少子高齢時代】論説委員・河合雅司
高齢者の激増止めよ
地方の人口減少をいかに食い止めるのか。安倍政権が取りまとめを急ぐ地方創生の5カ年計画「総合戦略」の柱の一つが、東京圏への一極集中の是正だ。骨子案には「地方から東京圏への若者の流入に歯止めをかけることを目指す」と明記された。
地方の人口減少と東京への流入は表裏の関係にある。地方にとって、若者の東京圏への流出を防ぐことは「死活問題」なのだ。
しかし、ここには重要な視点が欠落している。すでに東京に住む人が今後味わう“医療・介護地獄”への対策だ。近い将来、深刻な社会問題になることが予想される。東京一極集中の是正を考える場合、この問題の解決を避けて通ることはできない。