パーキンソン病の手足の震えを改善 広がる「グルタチオン点滴療法」 (2/4ページ)

2015.1.11 17:14

点滴を受ける患者=神奈川県鎌倉市の「スピックサロンメディカルクリニック」

点滴を受ける患者=神奈川県鎌倉市の「スピックサロンメディカルクリニック」【拡大】

  • 柳沢厚生理事長

 診断だけでもショックだった加茂さんに、追い打ちをかけたのが医師から発せられた「100歳までは生きないから、10年か20年歩ければいいよね」との言葉だった。処方された薬を飲んでも震えが止まらず、「人生をエンジョイするために、治せるものなら治して元気になりたい」と治療方法を探した加茂さんは、義妹から紹介されたグルタチオン点滴療法を選んだ。

 週2回、点滴に通い、ももの震えが止まり、字もきれいに書けるようになった。「ターンしたり駆け出したりでき、重い荷物も持てます。友達と泊まりがけで神戸まで旅行もできました」と喜ぶ。

 少ない副作用

 グルタチオン点滴療法は、パーキンソン病患者の脳でグルタチオンが減少している点に着目した療法で、週1、2回点滴を行う。グルタチオンは日本では肝臓病などの治療に使われるが、パーキンソン病治療薬としては健康保険が適用されておらず、あまり知られていない。自由診療のため、料金は医療機関によって1回8千円から2万円と幅がある。

副作用は、遺伝的に低血糖になりやすい人でまれに起きる

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