「被災地に行く?帰る?」は、ボランティア活動で訪れた被災地を再訪するとき、「○○に帰る」という言葉を使う人が多いことからテーマとして取り上げることになった。
現場で感じる
「『おかえり』と言ってくれる人ができたから、『ただいま』と言うようになった。定期的に足を運ぶうちに、徐々に被災地や被災者として見ることがなくなっていった。あの人に会いたい、という思いに変わっていった」。私は「帰る」という言葉を使う理由について、こう話した。
被災地という場所が、学生にとって自分たちの居場所になっているのだ。
これに対し、勝山さんは「僕にとって石巻に『帰る』という感覚はまだない。石巻で滞在を始めて、まだ20日間足らず。地元の人とのつながりも少ない。これから自分の中で、石巻に帰るという意識に変わっていくのが楽しみ」と言って、目を輝かせた。