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極北の精神を綴った吉田一穂の詩魂 北海道でなきゃ、こんな詩人は生まれない 松岡正剛 (5/5ページ)

2014.1.20 18:55

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 【KEY BOOK】「詩人吉田一穂の世界」(井尻正二著/築地書館、3900円、在庫なし)

 井尻さんは日本を代表する地質学者であって、化石学者だった。ぼくも自宅に押しかけて、たくさんの化石を見せてもらったことがある。カルピスの紙箱や森永のクッキーの箱が所狭しと並んでいた。その井尻さんが最も好きな詩人が吉田一穂だった。「松岡さん、科学者は吉田一穂を読まなくちゃダメですよ」と言っていた。一穂には幾何学や自然科学のもつ厳密な彫琢力(ちょうたくりょく)があったのだ。それは、科学の精髄が到達できる浪漫というものでもあった。井尻さんはそこに感服して、本書を書いたのである。理科系の諸君にも必読だ。新しい評論としては、吉田美和子『吉田一穂の世界』(小沢書店)、田村圭司『吉田一穂 究極の詩の構図』(笠間書院)も読まれるといい。(編集工学研究所所長・イシス編集学校校長 松岡正剛/SANKEI EXPRESS

 ■まつおか・せいごう 編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。80年代、編集工学を提唱。以降、情報文化と情報技術をつなぐ研究開発プロジェクトをリードする一方、日本文化研究の第一人者として私塾を多数開催。おもな著書に『松岡正剛千夜千冊(全7巻)』ほか多数。「松岡正剛千夜千冊」

http://1000ya.isis.ne.jp/

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