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どんな人間にも「暴走」したいことがある 『ガルガンチュアとパンタグリュエル』の包容力 松岡正剛 (3/5ページ)

2014.1.26 10:20

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 しかし、やっぱり『ガルガンチュアとパンタグリュエル』は世界一の暴走文学なのである。どんな登場人物もたいてい弾き飛んでいる。だとすれば、「70になったら暴走族!」と言ったぼくとしては、この大作こそ古稀に紹介するのにふさわしいものだったということになる。「千夜千冊」1533夜にも紹介したので、併せて読まれたい。

 【KEY BOOK】「ガルガンチュアとパンタグリュエル」第1の書(フランソワ・ラブレー著、宮下志朗訳/ちくま学芸文庫、1365円)

 ラブレーは1483年にフランスのロワール川の流域の町に生まれ、40代までは修道僧だった。ただしその間、あらゆる古典に通じ、エラスムスをはじめとする多くのユマニスト(人文主義者)の文章を堪能して、博覧強記になっていた。第1の書は『ガルガンチュア物語』とも言われ、この大巨人の生い立ちが語られる。

 【KEYBOOK】「ガルガンチュアとパンタグリュエル」第2の書(フランソワ・ラブレー著、宮下志朗訳/ちくま学芸文庫、1470円)

 ガルガンチュアの息子の「のどカラカラ王」パンタグリュエルを主人公とした物語。家臣のパニュルジュとの珍道中が主な流れになっているのだが、随所に想像できるかぎりの世界の構成要素が織り込まれる。ラブレーは第1の書の最終章に描いた「テレームの僧院」という理想システムを、手を替え品を変えて議論したいのだ。

「議論という世界」の編集法に感嘆

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