カブラ蒸しは京料理の定番だが、梁山泊ではすりおろしたカブラに全卵を混ぜ合わせ、銀杏、ゆり根、鯛や兵庫県明石産の穴子、キクラゲを加えて蒸し上げる。吉野葛を使ったあんをかけワサビを添えて提供される。とろとろの軟らかさだがキクラゲの食感がアクセントとなり、寒い日には心温まる逸品。橋本さんの妻で女将の礼子さんは「外国人のお客さんに『白い雪の中に宝物が隠れていますよ』と説明すると喜ばれる」と話す。
リクエストに応え
「鴨の野焼き」は鴨肉を皮と身に剥がし、日本酒に漬け込んだ後、串刺しにして炭火で焼き、さらにフライパンで日本酒とともにアルコールを飛ばして焼いた労作だ。白髪ねぎと和がらしを添え、ピンク色が鮮やかな鴨肉の身とからっと仕上がった皮を一緒に口にすると味わい深い。実はこのメニュー、倉本氏から「食べたことのないような鴨料理を楽しみたい」とリクエストが寄せられ、橋本さんが皮だけを食べる中華料理の北京ダックをヒントにして考案した。