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東日本大震災から2年11カ月 地区分断 賠償格差生む「見えぬ線」 (2/5ページ)

2014.2.12 09:10

東日本大震災から2年11カ月。宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区では犠牲者を悼み、手を合わせる人の姿が見られた=2014年2月11日午前、宮城県名取市(鴨川一也撮影)

東日本大震災から2年11カ月。宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区では犠牲者を悼み、手を合わせる人の姿が見られた=2014年2月11日午前、宮城県名取市(鴨川一也撮影)【拡大】

  • 福島県田村市、二本松市、双葉郡浪江町

 20~30キロ圏の50世帯ほどのうち家族全員が帰宅した家は1割程度。残りは20キロ圏と同様、放射線量への不安から避難を続けている。吉田さんは「避難先の家賃など負担が大きいのに、賠償は打ち切られ、生活は本当に厳しい」と話す。市へ格差の是正を求めているが、担当者は「重く受け止めます」「検討します」と繰り返すだけという。

 「今までは気心が知れた地区の人間同士でいがみ合うことはなかった。賠償で地区が分断され、つらい」

 移住者の方が高額?

 見えない線は、放射線量によって引かれたものもある。原発20キロ圏などの避難指示区域は、線量に応じて3つの区域に分けられ、8万人余りが避難している。

 避難が長期化する中、政府は昨年(2013年)末、それまで掲げてきた「全員帰還」の原則を断念した。その直後に決まった国の新たな賠償指針は、戻る見通しの立たない「帰還困難区域」の2万5000人を対象に「故郷喪失慰謝料」を1人700万円、一括で支払うことにした。地価の高い都市部で家を買い直す費用も上乗せした。

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