一帯が津波で壊滅した気仙沼市波路上杉ノ下にある慰霊碑では、熊谷孝一さん(84)と妻のシゲ子さん(82)が手を合わせていた。シゲ子さんのめいが犠牲となり、兄の三浦深雄さん=当時(82)=は行方不明のままだ。孝一さんは「何回来ても2人を思い出しちゃうんだよな」と涙をぬぐい、深雄さんが好きだったというあめ玉を供えた。
気仙沼市での捜索は2カ所で実施。市中心部を流れる大川の河川敷では約30人が熊手で地表を掘り起こして手掛かりを捜し、登米沢海岸では約80人が石を取り除きながら捜索した。
東京都清瀬市からボランティアで来た大学生の大金真美さん(21)は「震災からもうすぐ3年がたつのに、行方不明の方が多くいる。帰りを待つ家族の力になりたいと思って参加した」と話した。
気仙沼署によると、市内では住民234人の行方が分かっていない。(SANKEI EXPRESS (動画))