クリミア・タタール人の名称でも知られるタタール系はクリミア半島のいわば固有民族。帝政ロシアが1783年に半島を併合したのに伴い、ロシア革命後はソ連の一民族となった。第二次大戦期に「対独協力」の嫌疑をかけられ、民族のほぼ全体が中央アジアなどに強制移住させられ、現在の住民の多くはソ連末期以降に帰還を果たした。
だが、かつての生活の地にはすでにロシア系が入植しており、生活再建は過酷をきわめた。現在の自治共和国では人口約200万人のうちロシア系が約60%、タタール系は約15%だ。
「私たちは強制移住で喪失した経済的・文化的権利の回復を訴える立場から、ウクライナの欧州統合路線を支持する。人権を順守しないロシアでなく、欧州の価値観が必要だからだ」。こう話すジェリャロフ氏は「武装勢力が議会を占拠する状況で不透明に選出された現在の自治共和国政府は非合法だ。ロシアが軍事介入をやめなければ国際秩序が崩壊する」と指摘した。(シンフェロポリ 遠藤良介/SANKEI EXPRESS)