≪経路、避難先確保…実効性どこまで≫
3年前の東京電力福島第1原発事故を契機に、各自治体では避難計画の策定に取り組んでいるが、約35%の自治体で作業が難航していることが産経新聞社の調査でわかった。計画策定は自治体の責務だが、現場では計画の対応方針策定が遅れた国への不満が噴出。実効性の高い避難計画をいかにすべきか、苦悩が浮かぶ。
「圏外脱出に15時間」
対象自治体のすべてで策定が済んでいない東京電力柏崎刈羽原発が立地する新潟県。柏崎市の担当者は「国の指針はあるが、どこまで具体的に書き込むべきか。例えばバスで避難させるにしても運転手の被曝(ひばく)をどう防ぐかなど、考えたらきりがない」と嘆く。出雲崎町も「杓子(しゃくし)定規の計画ならいつでもできる。住民が納得するような本番できちんと使えるものをつくる方が大事だ」と強調する。