ただ、マレーシア政府の説明が二転三転し、関係国には不信感が広がる。米戦略国際問題研究所(CSIS)のアーネスト・バウアー氏はロイター通信に、マレーシアが危機対応に失敗すれば、「中国政府はこの海域を支配すべきだとの考えを構築するだろう」と指摘している。
事態の長期化を懸念する声も出るなか捜索を難しくしているのは、不明機が消息を絶ってからの情報が混乱している点だ。この1週間で捜索範囲が絞られるどころか、インド洋にまで広がり始めた。
エンジンから自動発信される信号から、ベトナム南部沖空域での最後の交信から「4時間程度飛行を続けた」との可能性も新たに浮上した。マレーシア側はこの情報を否定しているものの、不明機の最後の確認位置をもとに、ベトナム南部沖を中心に進められたこれまでの捜索範囲は、根拠があいまいになったことは否めない。
当初は盗難旅券を使った不審な乗客の情報が注目された今回の事態だが、1週間を経て、機体の所在自体が最大の謎だ。航空機や人工衛星の捜索結果として、浮遊物や帯状に広がる油を「発見した」との情報が伝えられ、その後不明機とは「無関係」と確認されるような状況が、連日繰り返されている。飛び交うさまざまな観測、地上の検証で浮上する管理体制の課題など、状況は足元から日々揺らぐありさまだ。