中国政府の事情
マレーシア航空は、乗客の大半を中国人が占めることで、家族向けの状況説明に追われる。
「未確認の飛行機をあんたの国の軍隊が発見したら、何をするのか答えてみろ」。北京での家族向け説明会では、興奮した家族がマレーシア航空やマレーシア大使館の幹部に声を荒らげる場面がたびたび見られる。
手がかりが少ないなか、中国人家族の間では、「マレーシア軍に撃墜されたのでは」といったデマがたびたび流れ、そのたびに関係者は説明に追われる。
こうした家族の心情や、「テロの標的にされたのではないか」といった中国社会の空気は、中国政府の対応にも反映されている。