住宅地は全国の調査地点のうち3割が前年より上昇した。昨年(2013年)の上昇地点はわずか8%だった。きっかけの一つは消費増税前の駆け込み需要だ。注文住宅は、現行5%の税率が適用される昨年(2013年)9月まで大幅に増加した。マンション販売戸数は住宅ローンの低金利などもあって昨年(2013年)は前年比12%も増えた。
一方、地方圏の地価回復の動きが中核都市に波及しているものの、地方圏全体では商業地、住宅地とも調査地点の7割以上が下落しており、二極化が進む。津波被害が予想される沿岸部や、大規模店の撤退などで商業の空洞化が進む地域の下落幅が大きい。
都市部との格差解消には「産業立地やITなどの活性化策を地方任せにせず、国がある程度ビジョンを示した上で実務を任せることも必要」と不動産協会の木村恵司理事長は話す。
回復基調に入った日本の不動産市場だが、海外主要都市に比べればまだ割安とされる。総合不動産サービス会社「ジョーンズ ラング ラサール」の日本法人(東京)では昨年(2013年)、海外投資家による不動産投資の相談が前年より倍増した。「安定した運用先を探す年金基金などが増えた」と赤城威志リサーチ事業部長は話す。