季節の羊羹で桜のデザインを取り入れた「雲井の桜」は、かすんだ雲に透けて見える桜の花がかわいらしい。銘にも和菓子の工夫や奥深さがあって、「雲井」とは宮中を示す言葉。つまり、宮中の桜をイメージしたお菓子…ということだ。
眺め、食し、貴重な本を読む
虎屋菓寮の建つ場所は、江戸時代初期にこの土地を購入したという記録が残る「虎屋のふるさと」(浅田さん)でもある。2009年、ギャラリーを併設したサロンとしてオープン、今年5月に5周年を迎える。
ゆったりとした店内にはめずらしい建築や美術の本がずらりと並び、図書館のようだ。取り出して眺めるのもよし、梅や桜が咲く中庭を眺めてお茶と和菓子を楽しむのもよし。