だが「山が高ければ谷は深い」(ニトリホールディングスの似鳥昭雄社長)。前回増税時の1997年4月は百貨店の売上高が14%減と急落、前年割れが長引いた苦い記憶は消えない。
当時すがった「消費税還元セール」は、中小企業の価格転嫁を優先する安倍政権が禁じた。4月に使える割引クーポン、春の福袋、逆値下げと、各社の反動減対策には苦労の跡がにじむが、効果は未知数だ。
「増税後は無抵抗。ギブアップです」。似鳥社長はさじを投げた。
「7月に立て直す」
「7月から現在の成長軌道に戻れるよう全力を尽くしたい」。安倍晋三首相は(3月)31日の参院決算委員会で、景気を短期で立て直すと強調した。
97年は銀行破綻やアジア通貨危機も重なって景気は泥沼に陥った。その再現を心配する向きも一部にあるが、企業に賃上げを迫ってねじ伏せた安倍政権は、景気の先行きにも強気の見方を崩さない。2014年度の実質経済成長率は1.4%、個人消費も0.4%増を見込んでいる。