【佐藤優の地球を斬る】
英国のエリザベス女王が4月3日、バチカンを訪問した。
〈英国のエリザベス女王は3日、バチカンを訪問し、ローマ法王フランシスコと初めて会談した。カトリックと英国国教会は対立し、最近も関係がぎくしゃくしていたが、対話により宗派間の団結を強める狙いがありそうだ。
英国国教会は16世紀にヘンリー8世の離婚問題をきっかけとしてカトリックから分離して創設。女王は1980年、国家元首としてバチカンを史上初めて公式訪問、82年に当時のローマ法王、ヨハネ・パウロ2世が非公式ながら初訪英、和解を果たした。
2010年に前法王ベネディクト16世が英国を公式訪問したが、国教会の信徒らにカトリック改宗を促すような姿勢をめぐり摩擦がある。英国では、カトリック聖職者による未成年者への性的虐待問題に対する批判も強い。(共同)〉(4月4日MSN産経ニュース)
女王のバチカン訪問
エリザベス女王がこの時期にバチカンを訪問したことには、大きな政治的意味がある。英国女王は、同時に英国国教会の長でもある。この訪問には英国国教会がバチカンの政策を支持する意味合いがある。