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ダム湖、岩山…自然を存分に生かして 「国東半島芸術祭」 椹木野衣 (2/4ページ)

2014.4.21 12:40

並石プロジェクト_勅使川原三郎「月の木」(提供写真)

並石プロジェクト_勅使川原三郎「月の木」(提供写真)【拡大】

  • 勅使川原三郎「月の木」遠景(提供写真)
  • 千燈プロジェクト_アントニー・ゴームリー「ANOTHER_TIME_XX(もうひとつの時間)」(提供写真)
  • アントニー・ゴームリー「ANOTHER_TIME_XX」遠景(提供写真)
  • オノ・ヨーコ「見えないベンチ」(提供写真)

 両者はいずれも甲乙つけ難い。対照的なのは、勅使川原のプロジェクトが並石地区に位置する、陽の暮れがことのほか美しい静謐なダム湖を舞台にしているのに対して、ゴームリーのプロジェクトが、千燈地区にそびえ、てっぺんからは遠く本州までを望める岩山に設置されていることだ。いずれも、たんに豊かなだけでなく、畏怖の念さえ覚えさせる自然を存分に生かした景観となっている。

 循環する水

 勅使川原のプロジェクトでは、ダム湖の周囲を時の移ろいに沿い、ゆっくりと散策することで、水と空と大地の力を存分に味わうことができる。そのために作家は、道すがら、透明なガラスを素材にした屋外彫刻を2つ設置している。いずれも、水が重力に沿って下方に流れるさまをかたどったものだ。人間と大地は体液や雨、川、貯水池などを通じてたがいに水分を循環させている。勅使川原の彫刻を目印にダムの周囲を歩いていると、ふと、周囲の自然と自分のからだが、水を写し空に映える透明な彫刻を介して、自由に行き来するような錯覚を覚える。それだけではない。ここ並石ダムはかつて、人里であった。長く干害に苦しんできた半島を救うため、故郷の土地から離れた人がいたのだ。美しいダム湖の底に沈んだ顔も知らぬ誰かの古里のことを思うと、勅使川原の彫刻が、まるで涙のしずくように見えてきて、胸に迫るものがあった。

国東半島をめぐるアートの旅

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