【牧野直子の健康ごはん】
魚の王様といった感があるのが鯛。おめでたい席やおもてなし料理などで珍重されます。
鯛は良質なタンパク質源で、最近では白身魚のタンパク質には内臓脂肪の蓄積を抑制したり、コレステロール値を低下させたり糖代謝をサポートするなど、抗メタボ効果が期待されています。さらに、筋肉量を効率的に増やし、筋萎縮を回復させる働きもあり、昨今、話題のロコモティブシンドロームの予防効果も期待されます。また、鯛は白身魚ですが、出回っているものは養殖のものが多く、天然ものに比べると脂がのっているので、青背魚ではありませんが、その脂にEPAやDHAも多く含まれます。EPAには血中脂質(コレステロールや中性脂肪)の増加を抑制し、血液の流れをよくする働きがあり、DHAには脳の神経伝達物質の働きをよくし、記憶力の改善、向上や片頭痛の改善効果などがあります。
脂がのっているのでコクもあり、さらにうま味成分のグルタミン酸やイノシン酸などのアミノ酸が多いので、味の面でも優秀です。