訓練に向かうパイロット、原大(はら・だい)1尉のヘルメットには「AGGRESSOR(侵略者)」の文字が=2014年4月23日、宮崎県児湯郡新富町の航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地(鈴木健児撮影)【拡大】
高い技術を保つため、新田原基地でも毎日、日本側と仮想敵国側に分かれて空中格闘訓練(ドッグファイト)を行っている。高度5000メートル以上、時には音速(マッハ)より速いスピード、薄い酸素、急上昇や急旋回で体にのしかかる重力…。過酷な状況の中で求められるのは冷静な状況判断だ。
飛行後、各機の空中記録映像を確認し、経路、行動が原理原則にのっとって正当なものだったかを全員で確認する。張り詰めた空気の中でのブリーフィングは数時間に及ぶこともあるという。
≪最強の「影」でありたい≫
ある隊員は「航空自衛隊においてブルーインパルスが脚光を浴びる“光”なら、対照的な飛行教導隊は最強の“影”でありたい」と話す。パイロットの原大(だい)1尉(31)は「敵役を演じるわれわれだからこそ常に襟を正し、最高技術と能力を保ち、部隊の見本となることを心掛けています」と力強く話した。