弁護士は捜査称賛
「こんな形で終わったのは驚きだが、天は見ていたということだ」と20日の会見で唇をかんだ佐藤弁護士。栃木県足利市で女児が誘拐後に殺害された足利事件で再審無罪判決を勝ち取ったことで知られ、片山被告が逮捕された4日後に主任弁護士に就任した。
繰り返し開いた記者会見では「片山被告にはどこから切っても犯人らしさがない」「警察、検察に有利な状況はない」などと舌鋒(ぜっぽう)鋭く捜査批判を続けた。
だが、その勢いは20日の会見では影を潜め、スマホを掘り返した捜査員の判断を「素晴らしい勘だ」と称賛。「『やっていない』という人を信じるのが職業倫理だが、完全にだまされたということにはなる」と肩を落とした。
ただ「真犯人メールがなかったら、かなり自信を持って弁護していた。(真犯人と)早い段階で明らかになってよかった」とも話し、複雑な心境を吐露する場面も見られた。(SANKEI EXPRESS)