投資家、企業の両者に最適な開示のあり方に完全な“解”はなく、関係者が声をそろえるのは「ケース・バイ・ケース」。制度開始後も東証と企業の試行錯誤は続きそうだ。
≪ロンドン銀、基準価格決定・公表 廃止の可能性≫
世界の銀取引の中心地ロンドンで、市場の仕組みが大きく変わろうとしている。1897年から1世紀以上続いてきた基準価格の決定・公表が廃止される可能性が高まっており、代替案探しが急務だ。
当局の規制強化が背景
基準価格の廃止は、米英当局による規制の強化が背景。米商品先物取引委員会(CFTC)などは、限られた銀行が相談して価格を決める仕組みが不透明だと調査に踏み切った。
基準価格は現在、欧米などの銀行3行が決めている。このうちドイツ銀行は今年4月、訴訟リスクを回避するため、決定メンバーから脱退を表明。3行は代わりとなる銀行を探したが見つからず、今後3カ月で基準価格の公表を取りやめると今月(5月)14日に発表した。