【日本列島まるかじり】
≪城跡に戦国時代のロマン≫
400年前、信長や秀吉が駆け回った歴史のまち、滋賀県の近江八幡市と安土町を巡った。名所・旧跡で戦国時代のロマンに酔いしれ、琵琶湖や水郷地区で水辺観光を楽しみ、近江牛やフナ寿司に舌鼓を打つ。まるで中身がぎっしり詰まった宝箱のようにリッチな旅だった。
JR東海道新幹線の米原駅で東海道線(琵琶湖線)に乗り換え、しばらく走ると、車窓の右側に彦根城がみえてきた。さらに安土駅を通過して、近江八幡駅に到着。
関白になった秀吉が、おいの秀次に八幡山城を築かせたのは1585(天正13)年。82年に本能寺で信長が明智光秀の謀反のために自刃し、自身が築いた安土城が何者かに焼き払われてから、わずか3年後のことだった。楽市楽座令とともに整備された安土城の城下町は八幡山城に移設された。
風涼しい「八幡堀」
この時代、八幡山城から琵琶湖に通じる堀割が築かれた。城は10年で廃城となったが、堀割はいまも「八幡堀」として観光客でにぎわう。