さて宿は、琵琶湖のほとり「休暇村近江八幡」。ディナーは「近江牛会席」(6480円)。近江牛あぶり、近江牛陶板焼き、近江牛ローストビーフにハモのしゃぶしゃぶや豆乳蒸しなどもつく豪華版。肉にはサシが入り、まったりと甘みに富んで、口に入れたとたん、脂はさらっと溶けるうまさ。
それもそのはず。休暇村に併設する「村のお肉屋さん」が厳選した牛を競りで一頭買いし、販売と料理に振り分けている。
よそものコロッケ
今回は、琵琶湖名産の魚「八珍(はっちん)」のうちニゴロブナ、ビワマス(アメノウオ)のお寿司もいただき、おなかの皮も気分も、はち切れそう。
翌朝は、最後の目的地、琵琶湖内の「沖島」へ。「保元・平治の乱」(1156~59年)で敗れた武士が住み着いたのが祖先と伝わり、かつては石材と漁業の町として栄えたが、現在はわずか人口約350人。沖島の生き字引、資料館管理人の小川正芳さん(86)は、「50年ぐらい前までは、島で栽培した野菜と自分で網で取った魚で、自給自足に近い生活をしていた」とかつてを懐かしむ。