相模湾沖を航行する海上自衛隊の掃海艇「あいしま」=2012年10月8日(河田一成撮影)【拡大】
米海軍大学の『海軍大学レビュー』65号(2012年)には、中国近海における機雷戦を専門家が検討した論文「機雷の脅威を検討する」が掲載され、12年の海上自衛隊の論文集『海幹校戦略研究』(2巻1号増刊)に翻訳・掲載されている。
それによると、湾岸戦争当時の1991年2月、イラクが敷設した1300個の機雷によって、米海軍はペルシャ湾のコントロールを一時的に失った。朝鮮戦争では、北朝鮮東岸の海域に3000個の機雷が敷設され、50年10月の国連軍の岩山上陸作戦を妨害した。ちなみに、占領軍の命令で吉田茂内閣が海上保安庁の特別掃海隊を派遣し、触雷で日本人に死者1人重軽傷者18人が出たのは、このときである。
論文は、中国海軍は機雷が費用対効果の高い兵器であることを理解し、10万個以上の機雷を保有していると推定した。航空機や潜水艦、駆逐艦だけでなく商船や漁船でもひそかに敷設できるとした。
中国海軍が機雷を敷設するケースとして、台湾有事や南シナ海危機、朝鮮有事が挙げられ、グアム島近辺や東シナ海、西太平洋への敷設もありえるとした。そして、米海軍の対機雷戦能力は限定的であるとして、日本や韓国の掃海能力の発揮が、シーレーンの確保に欠かせないとの認識を示した。