記者会見する安倍晋三(しんぞう)首相=2014年6月24日、首相官邸(川口良介撮影)【拡大】
「公明党内に『歯止めをかけないと武力行使がエスカレートする』との意見があるが、これは全体主義国家で起きても、民主主義国家の日本では起きない。法整備の妨げにならなければいいが…」
今回の閣議決定案は、随所に公明党への配慮がにじむ。閣議決定の文案に盛り込まれる、自民党の高村正彦副総裁が提案した「武力の行使」に関する新3要件。ここでは、「わが国」や「わが国と密接な関係にある他国」に対する武力攻撃が発生し、国の存立や国民の権利が「根底から覆される明白な危険」があれば、武力行使ができるとしている。
他国への武力攻撃でも日本が武力を行使できるとした部分が、焦点の集団的自衛権の行使容認に該当する。だが「わが国と密接な関係にある」を挿入し、「恐れ」を「明白な危険」に修正するなど、公明党の意向が色濃く反映された。
さらに「従来の政府見解における憲法第9条の解釈の基本的な論理の枠内で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための論理的帰結を導く必要がある」とも記された。今回の合意は憲法解釈の変更とは異なる次元の話だといわんばかりだ。