記者会見する安倍晋三(しんぞう)首相=2014年6月24日、首相官邸(川口良介撮影)【拡大】
「武力の行使」について、原案では「国際法上は、集団的自衛権が根拠となる」としていたが、「場合もある」との文言を付け加えたことも見逃すわけにはいかない。公明党側からすれば「個別的自衛権が根拠となる場合もある」と読むことが可能で、国連が侵略国に制裁を加える「集団安全保障」措置も盛り込みたかった政府・自民党側からは「集団安全保障が根拠となる場合もある」と読むことができるようになった。
「究極の折衷案」というわけだが、公明党からはさっそく「この文言に集団安全保障は含まれない」(幹部)と政府・自民党を牽制(けんせい)する声が上がった。
宙に浮いた集団安全保障
そもそも集団安全保障をかたくなに認めない公明党の姿勢には疑問が残る。例えば、中東のホルムズ海峡をイランが封鎖するケース。「集団的自衛権」を行使して、自衛隊が戦時中の機雷掃海活動に参加している場合、国連安保理決議が出て多国籍軍が結成され「集団安全保障」措置に移行したからといって、撤退しては、国際社会の理解は得られまい。