アルゼンチン・首都ブエノスアイレス【拡大】
アルゼンチンが約13年ぶりのデフォルトに陥った場合でも、前回のデフォルトをきっかけにアルゼンチン国債を保有している海外投資家は少なくなっているため、世界経済への直接的な影響は限定的との見方も多い。しかし南米でブラジルに次ぐ規模があるアルゼンチンは海外の国債発行市場への復帰がますます難しくなることは確実で、経済にとってマイナスであることは間違いない。
アルゼンチンはヘッジファンドへの全額返済に応じてさらなる返済要請を受けるリスクをとるか、約13年ぶりのデフォルトで経済を下押しするリスクをとるかの選択を迫られている状態にある。全額返済に向けて強硬姿勢を取り続けてきたヘッジファンドが妥協に転じる可能性は低く、アルゼンチンは崖っぷちに立たされている。(ワシントン支局 小雲規生(こくも・のりお)/SANKEI EXPRESS)