3000メートル級の山岳がたくさん盛り込まれた「ツアー・オブ・青海湖」。循化サラール族自治県からスタートした第8ステージ、最高地点海抜3594メートルの達里加山を登っていく=2014年・7月13日、中国・青海省(田中苑子さん撮影)【拡大】
広大な中国のちょうど中央に位置する青海湖は、中国最大の塩湖で、菜の花畑に囲まれた美しい湖だ。その周囲は、北京や上海など、私たちが連想する中国の大都市のイメージとは大きく異なり、モンゴル族やチベット族などの少数民族が多く暮らし、雄大な自然の中でゆったりと羊や牛が放牧されている土地だ。
また青海湖から離れると、回族と呼ばれるイスラム教を信仰する少数民族の自治州が連なり、森林限界を超えた荒々しい岩山の中に、中央アジアや中東を思わせるような立派なモスクがそびえ立つ。
初めてこの大会に参加した関係者たちは「ここは一体どこなんだ?」と口をそろえた。
そして、青海湖を1周すると、一行は青海省から出て、甘粛省の天水市や蘭州市などの活気のある地方都市に立ち寄ったが、どこの街に行っても、大勢の住民たちが沿道に集まり、好奇心旺盛にレースの行方を見守った。