ただし1995年にアマゾンを立ち上げたベゾスCEOは、信念のひとつに我慢強さを挙げる粘りの経営手法でも知られる。これまでにも巨額の投資で物流網を整備するなどして赤字体質の経営を続けてきたが、その結果として、米国の電子商取引市場で圧倒的な存在感を築いた。そのうえでプライム会員の年会費を値上げするといった戦略も打ち出しており、投資に見合った利益を回収することを忘れているわけではない。
このため「アマゾンは物販の顧客拡大のためには、タブレットやスマホでは収益トントンでいいとみている」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)との分析もある。しかし投資家の中にはアマゾンの赤字体質への不満があることも事実で、7月24日の決算発表を受けて株価は大きく下落した。ベゾス氏は多角化戦略で結果を出せなければ、市場からそっぽを向かれる可能性もある。(ワシントン支局 小雲規生(こくも・のりお)/SANKEI EXPRESS)