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震災・原発事故 福島を記憶する(下) 帰りたいけど…諦めと不安大きく (2/4ページ)

2014.8.6 18:40

福島県郡山市の仮設住宅で話をしてくれた猪狩重信さん(89)=2014(平成26)年6月28日(横浜国立大学_学生記者、細川高頌撮影)

福島県郡山市の仮設住宅で話をしてくれた猪狩重信さん(89)=2014(平成26)年6月28日(横浜国立大学_学生記者、細川高頌撮影)【拡大】

  • 福島県郡山市の仮設住宅の中にある(福島県双葉郡)富岡町社会福祉協議会で職員として働く宍倉(ししくら)秀和さん(38)=2014(平成26)年7月11日(横浜国立大学_学生記者、細川高頌撮影)
  • 福島県郡山市
  • 福島県双葉郡富岡町の区域再編=2013年3月25日現在
  • 福島県南相馬市、相馬郡飯舘村、双葉郡浪江町、双葉郡双葉町、双葉郡大熊町、双葉郡富岡町、双葉郡楢葉町、いわき市、東京電力福島第1原発、東京電力福島第2原発

 栃木で暮らし始めてすぐの頃、母親が脳梗塞で倒れた。病院に連れていこうとしたが、慣れない土地でどこに病院があるのか分からなかった。「もう少し対応が早かったら、症状は軽かったかもしれないんだ。今はすまねぇって気持ちでいっぱいだ」。母親には、半身麻痺の後遺症が出た。

 自身もだんだんと気分が落ち込むようになった。「今はそんなふうに見えないでしょ? 俺もまさかそんな状態になるなんて思ってもみなかったもん」

 仮設住宅に避難している富岡町の人たちに丁寧に挨拶をしながら働いている現在の姿からは想像もつかない苦難の3年余りだったのだ。

 「そりゃあ富岡に帰りたいよ。でも無理だもん。しようがないよ」。仮設住宅での取材で、この言葉を何回聞いただろうか。

 「ここの仮設で暮らしている人は、震災から時間がたつにつれてだんだん諦めてしまって、口から出る言葉と本当の気持ちにズレがある」。たばこの火を消しながら宍倉さんは言った。

故郷は「いつか戻る場所」ではなく「振り返る場所」に…

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