確かに、暑い中激しい運動をしたり、肉体労働をする場合は、水分だけでなく汗で失われるミネラル(カリウムや塩に含まれるナトリウムなど)を補う必要がありますが、そうでなければ、余分に塩分を取る必要はありません。そうでなくても私たち日本人の塩分摂取量は厚生労働省の定める目標(現在、男性9グラム未満、女性7.5グラム未満)より2グラムほど多いのが現状で、高血圧や胃がんのリスクを高めています。塩をはじめ、塩分が含まれる調味料は、計量するなど意識して使いましょう。
※摂取基準の改定で2015年からは、男性8グラム未満、女性7グラム未満とさらに目標摂取量は低くなります。(文:管理栄養士 牧野直子/SANKEI EXPRESS)
■まきの・なおこ 料理家、管理栄養士、ダイエットコーディネーター。「スタジオ食」代表。1968年、東京生まれ。女子栄養大学卒。おいしくてからだに優しく、元気になるレシピ、健康的なダイエット方法まで提案し、幅広く活躍中。著書も多数で、近刊は「エネルギー早わかり第3版」(女子栄養大学出版部)、「新・魚を食べる健康法」(マガジンハウス)。