中間貯蔵施設の候補地=2014年8月17日現在、福島県双葉郡双葉町、双葉郡大熊町、双葉郡楢葉町、東京電力福島第1原発【拡大】
東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設について、政府と福島県側の交渉がヤマ場を迎えています。
Q ヤマ場を迎えたのはなぜですか
A 政府は施設の受け入れと引き換えに交付金を創設すると約束していましたが、8月上旬、初めて正式にその金額を提示したためです。
Q 福島側の受け止めはどうですか
A 「前進」と一定の評価をする声が出ています。実は国は7月、水面下で1000億円程度を示しましたが、施設受け入れの影響が長期間、県全体に及ぶと懸念する県側が拒みました。これを受けて政府は一気に引き上げ、総額3010億円拠出を提示したのです。
Q 大幅に引き上げた理由は何ですか
A 交渉が長期化し、10月の福島県知事選に影響することを避けたかったとみられています。自民党東日本大震災復興加速化本部の大島理森本部長が国と地元の間で調整に入り、落としどころを探っていました。