会見を終え、国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)の模型を前にフォトセッションに応じる日本航空の植木義晴社長(左)と三菱航空機の江川豪雄(ひでお)会長=2014年8月28日午後、東京都品川区東品川(大山実撮影)【拡大】
会見した三菱航空機の江川豪雄(ひでお)会長は「日本の航空機を、日本の一流エアラインから注文いただくことで、世界のエアラインからも優れた航空機とみてもらえる。この意味は非常に大きい」と率直に語った。
MRJは、08年に三菱重工業が事業化を決め、子会社の三菱航空機が開発を進めてきた。08年に、第1号顧客の全日本空輸から25機を受注して話題を集めたが、安全性確保などの理由から3度にわたって初号機の納入時期を延期。実機がないことなどがネックとなり、その後の受注は伸び悩んできた。
ただ、競合機より2割優れた燃費や室内の広さなどをアピール。7月の英ファンボロー航空ショーでは、ミャンマーの「エアマンダレー」から10機受注したほか、米イースタン航空からもオプション契約を含め40機と、計50機の受注を約1年半ぶりに決めた。
今回、本命の一つだった日本航空から32機の受注を決めたことで、100人乗りクラス機の採算ラインとされる400機を超え、勢いづく。