会見を終え、国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)の模型を前にフォトセッションに応じる日本航空の植木義晴社長(左)と三菱航空機の江川豪雄(ひでお)会長=2014年8月28日午後、東京都品川区東品川(大山実撮影)【拡大】
もっとも、事業が本格的な軌道に乗るには課題も多い。
受注が400機を超えたとはいえ、購入を保留することができるオプション契約が半分近くを占める。顧客も国内2社のほかは、米国とミャンマーの航空会社4社にとどまる。
さらに、競合するブラジルのエンブラエルが燃費を向上させた最新機「E2」シリーズの販売で攻勢をかけるほか、中国勢なども小型機市場に参入し、価格競争が激しくなっている。
国内2大航空会社からの受注は追い風だが、MRJの目指す舞台はあくまで世界。ライバル企業が先行する欧州や、成長が見込まれるアジア市場で実績を積み上げていけるかが今後問われる。(那須慎一/SANKEI EXPRESS)