このフレンドリー?いや、変態ジュゴンとの遭遇の数日後、僕はバヌアツのエピ島にある、ラーメン湾に生息するというフレンドリージュゴンの撮影に訪れていた。
しかし、確かに数頭のジュゴンには遭遇したし、他の海域で出会ったジュゴンに比べれば、撮影可能な距離にいてくれたけど、ニューカレドニアで出会ったあの変態…、もとい、フレンドリージュゴンとは比べ物にならない。「変態でもいいから、もっと接近してほしい」と本気で思ったものだ。
ガイドしてくれたバヌアツ人に聞いた話では、数年前、その人懐っこいジュゴンに向かって、銛(もり)を投げた男性がいて、それ以降そのジュゴンの姿が見られなくなってしまったということだった。銛を投げた本人いわく「ジュゴンに向かって投げたのではなくて、ジュゴンについて泳いでいた魚を捕まえようとしただけだ」とか。
いずれにしても、バヌアツのフレンドリージュゴンは、その日から姿を消した。
このジュゴンが姿を消した時期を同じくして、ニューカレドニアに、人懐っこいジュゴンの遭遇情報が出回るようになった。