実際、彼の投球フォームは、投手の理想像といっていい。具体的に言うと、お尻から下の太ももの筋肉や胸の厚さが軸となることで、横にぶれて力が逃げてしまわないフォームだ。このため、体全体を使ってボールに力を伝えることができている。ボールの指への掛かりもプロ入り前に比べてよくなり、スピンがよく効く。
速さならトップクラス
メジャーでは、投手が潜在的に持っている力を「ロー(raw、生の)パワー」と表現する。大谷投手は、緊張感などが伴う実戦のマウンドでも、「ローパワー」を発揮できていることが大きな魅力の一つだ。
オールスターで投じた直球は、速さだけなら、間違いなくメジャーでもトップクラスといえる。
投球回数が3回までに制限される球宴は、スカウトにとっても先発投手の全力投球を目にできる貴重な機会だ。
大谷投手は鳥谷敬選手(阪神)と阿部慎之助選手(巨人)というセ・リーグを代表する打者に1球ずつ162キロを投じた。テレビで観戦した限りでは、スピードガン通りのスピンが効いたボールだった。