押しの強さに圧倒されたみずほは、渋々お金を貸し、しばらくの間、食堂内で居候させることにした。同じ頃、画家の修業で上京していた元彼、翔太(桜田通(さくらだ・どおり))が5年ぶりにみずほの前に現れた。「会いたかった」。翔太の思わせぶりな態度にすっかり動揺してしまったみずほに、隼人は助け舟を出す。「恋人になりましょうか?」。みずほと隼人は偽装カップルとなり、翔太が近づきにくい雰囲気を演出したところ、ほどなく謎の美女、莉子(竹富聖花((たけとみ・せいか))が翔太を訪ねてきて…。
人の気持ちを酌み取るのが苦手で、人と向き合ってもどこか居心地が悪く、本心をさらけ出してしまうのではないかと恐れ、果ては言動が尖(とが)ってしまう。そんなみずほが隼人との思いがけない出会いをきっかけに、少しずつ豊かな感受性を育んでいく過程が叙情的に描かれている。波瑠は自分の性格については「みずほにまったく似ていません」と自己分析し、具体的には「私は結構、適当なところがあるんですよ。もちろん考えるべきことは真剣に考えます。でも忘れるのが早い。切り替えが早いんです」と訥々(とつとつ)と理由を説明した。