ドル建て株価の低迷はこうした国際的な対日懸念の反映のように見える。何しろ、日本国内ではいまだに経済への先行きへの楽観論が支配的で、慎重な安倍晋三首相とは対照的に谷垣禎一(さだかず)自民党幹事長をはじめ与党内では消費税率再引き上げについて「予定通り」の声が多数派だ。
株価に話を戻すと、気掛かりなのは、「外国人投資家」の動向だ。通常、日本株の売買の6、7割はニューヨーク・ウォール街を本拠にする投資ファンドなど外国人投資家が占める。これら投資ファンドは、日本株など海外株と米国株をドル建てで計算し、保有シェアをしばらく固定して資産を運用する。円安に振れると、日本株のドル換算価値が下がる。すると、投資ファンドの自動売買プログラムは日本株の保有シェアを引き上げるよう日本株を買い増す。その結果、「円安=日本株高」の構図となる。それが、アベノミクスがもたらした円安が、株高につながった最大の要因である。