7合目にある「行場山荘」の経営者、田ノ上徳延さん(67)は突き上げるような音で噴火に気づいた。ドンドンという音が4、5回あり、噴煙で日差しが遮られ、一帯が真っ暗になり、灰は1時間近く降り続いたという。
木曽町のペンション「ロッジ上天気」では、宿泊客の1人が噴火当時、頂上付近にいたという。「命からがら逃げた」とペンションに連絡があったが、その後は携帯電話が通じなくなった。「噴火する山だということは知っていたが…」。経営する寺本勝司さん(52)は肩を落とした。
≪あらゆる色を失った想像絶する世界≫
御嶽山は大量の火山灰に覆われ、無残な姿をさらしていた。27日午後、ヘリコプターに搭乗して上空から見えたのは、あらゆる色を失った想像を絶する世界だった。
山頂上空に到着したのは午後4時10分ごろ。複数の場所から白い噴煙が空高く立ち上っているのが見えた。ドライアイスを湯の中に入れたときのように、煙がぼこぼことわき上がり、勢いが衰える様子はなかった。